IMA コラム
建築雑誌への掲載(広報師)
特別養護老人ホーム「シェ・モア」が竣工して建築雑誌「近代建築」3月号のシニア特集に掲載されました。2006年4月号の美術館特集では足立区の「千住金属工業本社ビル」が取り上げられています。
建築雑誌に掲載するには初めに依頼があり、その後文章・写真・図面等を揃えて何回も打合せるなど様々な準備に追われます。
文章も意匠、構造、設備、施工と分担されるのでそれをまとめる担当者も大変ですが、それらを乗り切って雑誌として店頭に並ぶのを見るのは、苦労が多かった分感慨ひとしおではないでしょうか。
ネットの普及により印刷媒体の価値が薄れているとはいえ今なお本の価値はあなどれません。先日も電話で「あのビルはどこかの雑誌に載っていますか?」等の問い合わせもあり、当事務所でも「新建築」「日経アーキテクチュア」誌から企業の広報誌に至るまで、当社作品が掲載されたリストを作成してこのような問い合わせに対処しています。
いわば設計業務の「後方支援」として。
(広報師)
心に残った言葉(ある会長編)
建築設計に携わっていると、仕事を通じて、世界で活躍する企業のトップと接する機会があります。僕も数年前、ある環境配慮型の製品で世界的にシェアをもつ会社の、本社ビル設計監理の中で、その会社の会長とお話しする機会が度々ありました。竣工間近の頃、会長から、エレベーターホールのロールスクリーンにある文字を筆入れしたいとの要望があり、その言葉は「本来無東西」。秘書の方にその意味をうかがうと、自分で考えることに意義があるのだよ、との返事で、含蓄ある切り返し。
考えました。「ホンライ、トウザイナシ」。東西南北なんて概念は、人が作った形式にすぎない。それにとらわれることはないのだよ。形や既成概念にとらわれない、自由奔放な発想力を持ちなさい。そんな意味でしょうか。
経験と実績に裏打ちされた格言。どんな本を読むよりも心に染みます。
-Canna-