虎ノ門ヒルズビジネスタワーは、「世界と都心部をつなぎ、日本独自のイノベーションの創造・発信拠点」を目指した超高層建築である。施設は大規模オフィスと商業施設の機能に加え、空港リムジンバスや都心部と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)も発着可能なバスターミナルを有し、加えて日本独自のイノベーションエコシステムの拠点となるインキュベーションセンターから構成されている。ビジネスタワーとレジデンシャルタワーの2棟の外観は軒の深い水平線を強調したデザインとし、垂直方向を強調した森タワーとの対比によって「ヒルズデザイン」の形成を図った。ヒルズの特徴である低層部は、緑豊かな植栽計画によって、愛宕山の緑と繋がるグリーンネットワーク化を図った。ビジネスタワーの竣工後、レジデンシャルタワー、ステーションタワーの竣工によって、虎ノ門ヒルズを中心とした多様な都市機能が徒歩圏内に集約された街が姿を現した。