ビールにとって麦芽が一番大事な原料である。サッポロビールはこの麦芽を原料から制作する「麦芽製造工場」を群馬工場の隣接地に建設した。この工場は麦芽の原材料となる大麦を保管するための「大麦倉庫」、大麦を浸透・発芽させるための「ジェルミネータ棟」、発芽した麦芽を焙煎・乾燥させる「キルン棟」、そしてできあがった麦芽を出荷するまで保存する「サイロ」からなる一連の施設群で構成されている。特にジェルミネータ棟・キルン棟にあっては、ビールの本場ドイツ製の機械を導入するため、その機械に合わせてデザインされた。その形態は、建築物というよりは機械そのもののようなたたずまいとなっている。