大田区平和島の平和の森公園に隣接した場所に建つ常温倉庫である。工業用地の中にあり、幹線道路が集まる流通の拠点での計画においては、機能を最優先することが求められた。倉庫内のスパンは10m×10mグリットと汎用性の高い構成とし、階高・床荷重・整形な空間・動線に重点をおいて設計した結果、建物は巨大なヴォリュームとして姿を現すこととなった。このヴォリュームに対し、敷地西側には緑地を配し隣接する平和の森公園の豊かな緑との連続を図った。建物の外観は、その規模をはるかに超える緑の海に浮かぶキャンバスに見立て、海際にある大空の青と空に浮かぶ白い雲をイメージして建物の外装を彩った。平和の森公園は多くの人が集う場であり、遠方からもこの倉庫を望むことが出来きるため、この地の風景に僅かながらの潤いを提供出来る様に配慮した。