海老名市を拠点とする法人が運営する5つ目の特別養護老人ホームの新築計画である。過去4つの施設の設計監理を実施した経験を活かし、従前の施設計画、運営の考え方から得た安全対策、動線計画、建築コスト管理などの知見をフィードバックして、より質の高い施設を目指した。事業主がテーマに掲げる「高齢者と若い世代の交流」を実現すべく、内部に120名収容可能な大ホールと外部に交流の場となる庭園スペースを計画した。計画地の周辺が農地であることを踏まえ、外装は風景との調和を前提に、将来都市化が進んだ場合を考慮して、上質な雰囲気を持ったアースカラーを基調とし、ファサードにリズミカルなアクセントとなるECPをルーバーを採用した。ルーバーは、その機能や目的に合わせて、サイズや設置角度、色彩を変えて配置した。