計画地は名古屋市の目抜き通り広小路通の納屋橋(都市景観重要工作物)の交差点角地にあり、名駅地区から繋がる繁華街伏見・栄エリアの入口に位置している。計画では納屋橋から望む風景を最も重要なビューポイントとして捉え、将来のリニア開業を見据えた変化し続ける街の入口に相応しい、際立つデザインを目指した。ファサードは外壁のコーナーを緩やかな曲面とし、人々の目により大きな面として映ることを狙った。また依頼主は国内トップシェアを誇るプラスチック物流機器メーカーの老舗であり、個々の製品には長年トップメーカーとして培った技術が込められている。外観はその確かな技術から生まれる主力商品をモチーフに複数のデザインを提案し、「オリコン(折りたたみコンテナー)が積載された様」の案が採用された。施設は1階に店舗、基準階をオフィス、最上階には会員制施設の3つの要素から構成し、用途の違いが表情に変化を与えるようデザインした。