ライフスタイルの変化、頻発する大災害による防災意識の高まり、バリアフリー化や良好な景観の保全・形成など、まちづくりを取り巻く環境が大きく変わる中、従前の地区計画を変更することからこの事業はスタートした。東京都が整備する隅田川のスーパー堤防と一体開発することで、親水空間と計画地のランドスケープに連続性をもたせ、地域に開かれたウォーターフロント空間を創出した。新しい環境へと生まれ変わるこの場所で、居住者だけでなく地域の人々と共に始まる新しい生活拠点づくりを目指した。外観デザインは建物が周囲の自然の風景に染まっていく白いキャンバスをイメージし、白いタイルを基調とした。壁面には大小のマリオンをリズミカルに配置してアクセントとすると共に、分節されたスペースに3色の乳白ガラスと熱線反射ガラスの手摺を組み合わせることで、壁面の圧迫感の軽減と川の流れを表現した配色でファサードに動きを与えるデザインとした。