昭和飛行機工業によって開発された都市型リゾートエリア「東京・昭島 モリパーク」において、このエリアで初となる住宅プロジェクトの基本設計及びデザイン監修を行った。「水と緑が育む ふるさと昭島」とした市の将来都市像に向けて、豊かな自然環境との調和を目指し、自然のもつ“揺らぎ”をコンセプトとしてデザインを行った。木々の揺らぎや水の流れ、空の開放感を表現する配置とし、バルコニーのガラス手摺には、森、水、空をイメージした3色の乳白ガラスを用いて周囲の自然や街並みとの調和を図った。住棟の中心には、中庭の風景に溶け込む流線型の共用棟を配置し、壁や床には珪藻土や自然石等を用いて、素材の力強さを空間に表現した。また敷地の高低差に沿って共用棟の床レベル3つに分け、機能に合わせた緩やかな空間分節を行うと共に、大らかな曲線を描く天井と、版築やルーバーからなる壁によって、人々を優しく奥へと誘導するようデザインした。