オリコ御器所ビル

分節がもたらす 端正なファサードデザイン

計画地は名古屋駅近郊地下鉄御器所駅の近くの、東側に幅員約30mの環状道路、西側は閑静な住宅街と東西で趣が異なる場所に位置している。計画では日影規制によって建物が不整形となることを逆手に取り、建物を東側の高層部と西側の低層部に分け、各々に対して周辺環境を捉えたデザインを行うことで、地域に寄り添った美しい建築の実現を目指した。高層部は伸びやかな縦方向のプロポーションをランドマークとして意識し、アルミカーテンウォールと異素材で構成された壁面の陰影で表現した。カーテンウォール部には透明感を強調するコーナーガラスを採用すると共に、見付の薄いスラブと片持ち構造の外部階段の水平ラインを組み合わせることで、縦ラインがより際立つ端正なファサードを実現した。低層部は住宅街のスケール感に合わせて、壁面を水平に小さく分節し、街並みに溶け込むデザインを実現した。

竣工年
2002.7
所在地
愛知県名古屋市昭和区
敷地面積
548㎡
延べ面積
2,074㎡
用途
事務所
階数
7F
構造
S