UR都市機構の前身である日本住宅公団は、戦後の住宅復興として都市の住宅不足に対して多くの良質な住宅を供給することを目的として、1950年(昭和30年)に日本公団法により設立された。当社は、この目的達成のための設計業務として、RC住宅の標準設計(型式設計)をはじめとして、市街地住宅や郊外型大型団地の配置計画、団地住棟・高層住棟・量産試験場・関連施設の設計など、多くの設計実績を重ねてきた。この団地計画はその実績の一つで、千葉県松戸市に計画人口2500人、住戸746戸の大型団地の建設計画で、配置計画と高層住棟2棟と施設棟の設計を行った。より多くの住戸数を確保するとして、9棟の高層住棟で複雑な形状の敷地全体を囲む形の囲み型配置を採用した。住棟によって囲まれた中庭は周辺道路の騒音を軽減させ、緑豊かな安全安心の空間として現在も使用されている。