19世紀前半にドイツにて創業した医療品企業の工場新築計画である。日本での生産拠点となる計画敷地は国道沿いの小高い丘にあり、将来の成長を踏まえた拡張性のある計画が求められた。施設の居住性向上と拡張性に対応するため、都市のメタファを構成に取り込むことを考えた。敷地を横断する成長軸“BRAUN STREET”を設定し、街路に各施設が面する構成とした。生産・研究の各部門、事務・福利施設を、それぞれの機能に応じて多様な形態に設計を行い、それらを一つの集合体とするように白く大きな屋根が覆うようにデザインした。水平線を強調した外観は、周辺の谷戸の風景に呼応しながら国道からのシンボリックな景観を形成し、同社がミッションとする”Sharing Expertise”共有意識を高めることを意図してデザインを行った。