本計画は金沢駅西口エリアの開発促進とインターナショナルブランドホテルの誘致を目的として、市主導の事業コンペから取り組んだプロジェクトである。ホテル、分譲集合住宅、アパートメントホテル、商業施設から構成される複合施設は、景観条例による高さ制限のため、ホテル棟と集合住宅+アパートメントホテル棟のツインタワーを低層商業施設の上部に配置する構成とした。外観は漆色を入れた縦ラインを基調とし、タワーの機能に合わせて表情をコントロールした。食物販を中心とした低層部は、観光客だけではなく、地元生活者にとってもホテルと連携した「ハレ」の場となることを目指した。「みらいの丘」と名付けられた低層部屋上は、地域の人々、来訪者、居住者へ開放された広場とし、積極的な交流と文化創造がなされることを期待した。また敷地外の駅前空間のデザイン提案を行い、JR高架下店舗が西口側に顔を開くなど、まちの賑わいづくりへも貢献した。