生産工学部の60周年記念棟となる、工房・ギャラリー・カフェテリア・教室・大ホールを有する複合施設である。コンセプトとした「創造性を育む教育拠点」の実現に向け、ものづくりを身近に感じて気持ちを触発するよう、明るく開放的な空間、情報の受発信が自由な空間、素材・色・ディテールに備わる豊かさと確かさを感じる空間を目指すと共に、環境に配慮した計画とした。ファサードは、機能のデザイン化を図り、共用部と縦動線が一筆書きのように繋がり、学生のアクティビティーがキャンパスから見えるようにすると共に、特徴的な外観となるよう意図した。また大小4つの中庭を、多目的ラウンジや縦動線に接して設けることで、低層部にも太陽光をもたらすと共に、自然換気・重力換気としての風の道の役割も担う機能とデザインを融合させた空間とした。