かつて千葉市において最も賑わった百貨店の跡地に計画されたプロジェクトである。地元ではこの地に想いを寄せる人も多く、その想いに形を変えて応えるべく、千葉市最高峰のタワーを計画した。高層階からは横浜そして富士山を望み、その足元には地元商店街と連続した店舗を計画した。低層部は2~3層程度の分節したヴォリュームによるヒューマンスケールな街並みを創出し、その上に浮かぶようにタワーを配置した。外構の公開空地に加えて、2階部分にも街路状の立体的な公開空地を設け、出来るだけ多くの空間を公共に開放した。外装のカラーは足元のアースカラーから空に溶け込む色合いへと変化を持たせ、複数の差し色を入れることで街の賑わいを表現し、かつての想いを礎にした新たなシンボルを創出した。