四国に本社を置くデベロッパーが長崎に計画する分譲マンションのデザイン監修プロジェクトである。鎖国期に唯一海外との繋がりのあった長崎には、他の地域にはない独自に発展してきた文化・歴史がある。この大切な価値の「継承」をベースに、地域との「つながり」、2期開発となる未来の住まいとの「連携」を目指して、コンセプトワードを『つながる=コネクト』としてデザインを展開した。外観は、かつて出島にあった建物からイメージされる雰囲気を現代の解釈で色彩に置き換えて全体の基調とし、そこに異なる色のガラス手摺とブラックフレームによる鍵型の図形を挿入し2期へとつながるデザインとした。インテリアでは、エントランスホールに長崎発祥の伝統工芸である唐紙模様をべっ甲色を用いてデザインし、歴史と文化を体感出来る場とした。また隣地の2期計画においても色彩や鍵型図形を踏襲し、2棟が一貫したコンセプトを持つ開発となるコードを整えた。