吉祥寺 受付棟増改築

参詣者を心地よく受けいれる受付棟 禅宗様式建築意匠伝承と現代化の両立

曹洞宗の名刹「諏訪山 吉祥寺」の総受付棟の増築と、境内内に多数並ぶ寺院建物各所の時代の流れに合わせた各所の改修である。現在文京区本駒込にある諏訪山吉祥寺は、太田道灌が江戸城築城の折に発見した金印の刻印「吉祥増上」にちなんで、現在の和田倉門付近に開山、「吉祥庵」を建てたのが始まりとされる。その後、明暦3年(1657年)の大火による消失を経て、現在の本駒込に移転した。江戸時代には「旃壇林」(センダンリン)が創設され、宗門の禅学を修得する道場として多くの学僧を収容していた。戦後、戦災にあった仏殿・書院・本堂が再建され、今に至る。この受付棟増改築では、曹洞宗寺院の歴史的な禅宗様式建築意匠を伝承すると同時に、参詣に訪れる多くの信徒や学僧を心地よく受け入れる空間とすることを意図した。

竣工年
2004.3
所在地
東京都文京区本駒込
敷地面積
13,775㎡
延べ面積
3,842㎡
用途
寺院
階数
B1F/2F
構造
S