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IM’s COLUMN
2012年01月12日(木)
グランビル・アイランド(カナダ視察報告)

バンクーバーの南部にあるグランビル・アイランドは不思議な島である。
「島」といっても一部で陸続きとなっているのだが、工場のバラックのような建物をそのまま使ったもので、上には高架道路が走り、街の中には「現役」のコンクリート・プラントが稼働し、アスパラにデザインされたミキサー車が行きかう。そんなショッピングセンターなのである。

<事務局にて担当者の話を聞く>
街の一画に事務局があり、その会議室でプレゼンテーションを受ける。
1973年から市の補助金をもとにCMHC(カナダ住宅金融公社)を受け皿に、既存建物を活用し、パブリック・マーケット、ビール工場、美術デザイン大学、ホテル、アートシアターなどを誘致した。
建物は平屋か二階建てで、鉄骨トタン張りの仮設的なものでそれが約14haの島中に展開されている。

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<担当者の案内で街を散策>
パンフレット(右図)をいただきケンさんとローラさんの案内で島を散策。
(パンフは英語・仏語で裏表になっている。上図は仏語バージョン)
島の周辺はヨットハーバーになっている。
ここでは桟橋もクレーンも木製で雰囲気づくりとなっている。
植え込みは酒樽だし、駐車場の車止めやベンチまでも丸太という徹底ぶり。

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このような施設で来場者は年間1000万人以上という。
地ビールの「グランビル・ビール」を飲みながら、ともすれば費用をかけて作られた環境の中で楽しむことの多い我々にとって、考えさせられた「島」であった。
今般、海外住宅・都市開発事情視察団の一員としてカナダを訪れた。
これはその際のバンクーバーでの記録の一部である。                                             
(風琴子)

2011年12月13日(火)
Minha casa do carvalho

9月に始まった自邸の改修工事がようやく終わったので公開します。

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限られた予算の中で、一番こだわったのが床材です。
近年、日本の住宅のフローリング普及率は80%を超えると言われている中、そのほとんどが複合フローリングを使用しているそうです。複合フローリングは色味や機能(傷の強さや遮音性など)、価格帯のバリエーションが豊富で、施工が楽というメリットがあります。
しかし、プラスチックで処理した単板などを面材として用いたものなので、木質がほとんどないのです。

今回、自邸に使用したのはオークの単層フローリング。
単層フローリングとは文字通り基材が1層のものを言います。一般的に無垢材と呼ばれているものです。
無垢材は乾・湿による狂い(変形)が大きい事から日本ではまだまだ需要が少ないようですが、天然材ならではの風合いがあり、経年変化によってより深い趣を演出できます。

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(上が複合フローリング、下が自邸でも使用したオーク単層フローリング)

オークはフローリングや家具の他にも、ワインやウィスキーの樽として使用されていて、とても香りの良い木材です。
我が家でも竣工後、いまだにその香りを放っていて、まるでヨーロッパのワイン村にでも住んでいるかの様。 なんてネ、、。

さて、最後にちょっとした木の雑学ですが、世界で一番軽い木は南米の熱帯地域からメキシコ南部が原産のバルサという木で、その気乾比重 : 0.15?0.2。生長が早く、樹高は 30 メートルに達するとか。
それに対して世界で一番重い木といわれているのが中米から南米北部原産のリグナムバイタ。
気乾比重 : 1.28。加工は困難ですが、硬くて耐摩耗性に優れているのでその昔、ボーリングのボールとしても使われていたそうです。
木も種類や育った環境によってこんなにも特性が違うものなのですね。本当に興味の尽きない素材です。

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(同じ10cmの立方体のバルサとリグナムバイタを計量した時の比較)

(まりあちゃん)

2011年11月25日(金)
海外文学のススメ

すっかり秋も深まって肌寒い日が続きます。
みなさんどんな秋をお過ごしですか?

食欲の秋・スポーツの秋・読書の秋・芸術の秋と、気候が過ごしやすい事から昔から様々な「秋」が語られています。今回は「読書の秋」についてお話したいと思います。

なぜ「読書の秋」と言われるようになったのかは様々な説があるそうですが、
通例では中国の韓愈(かんゆ)という人が遺した、「燈火親しむべし」という言葉に有るようです。
言葉の意味は、「秋の夜は涼しく、読書するにはもってこい(灯火の灯りで本を読む)」
というところからきているそうです。

私は本を読むのが好きで、最近は主に海外で書かれた小説を読んでいます。
自分が住んでいる場所と全く異なる地域に住んでいる人がどんな生活をしていて、どのような事を考えているのか単純に興味があるからです。

その中で最近読んだ本を紹介したいと思います。

■アリステア・マクラウド著「冬の犬」
スコットランド移民が多く住むカナダの東端の島ケープ・ブレトン島。
作者が幼い頃に住んでいたその島に暮らすある人々を主人公として、自然の厳しさ、動物との関わり、時代の変化、ケルトの伝統的な民話等をテーマとした短編集。
厳冬の中で暮らす人々が語る物語は厳しい自然環境の中で暮らす人々の確かな息づかいを感じるのですが、そこでの生活が力強く描かれています。

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■ジャネット ウィンターソン著「灯台守の話」
ある日孤児となった10歳の少女が盲目の灯台守に引き取られ灯台守の見習いとして暮らすようになる。
灯台守の見習いの日課として光を絶やさないという事とは別に大きな仕事として描かれるのが船乗り達に物語を語るという事。
かつて船乗り達は岬一つ一つを灯台守から語られる物語で覚えていたからだそうです。
そこで灯台守から語り継がれる物語と、見習いとして灯台で生活する少女の物語が交差していきます。

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どちらもその場所の風景とその場所に住んでいる人々の息づかいを感じる事のできる素晴らしい本でしたが、いずれにも共通していると思ったのは物語を“時代を超えて語り継ぐ”という事についてです。
歴史や経済の変化の中で廃れてしまった文化や伝統の背景には、確かにそこで暮らす人々の具体的な一人一人の生活があり、ドラマがあり、それは例え海外で描かれた物語であったとしても普遍性のあるものだと思います。
物語を語るという事を通して、便利さという評価軸ではない時代を超えたものにしていく事の重要さを改めて考えました。
そういった事は少なからず設計にフィードバックできる事であるとも思いました。

もし機会があれば、是非海外文学を手にとってみて下さい。

(小豆洗い)

 
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