入江三宅
ABOUT US
WORKS
NEWS
RECRUIT
CONTACT
ACCESS
COLUMN
IM's COLUMN English Japanese
最近のエントリー
美味しい建築
過去のエントリー
2013年12月
2013年11月
2013年07月
2013年06月
2013年05月
2013年04月
2013年03月
2013年02月
2013年01月
2012年10月
2012年09月
2012年08月
2012年07月
2012年06月
2012年05月
2012年03月
2012年02月
2012年01月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年09月
2011年07月
2011年06月
2011年05月
2011年04月
2011年02月
2011年01月
2010年12月
2010年10月
2010年09月
2010年08月
2010年06月
2010年04月
2010年02月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年08月
2009年07月
2009年06月
2009年05月
2009年03月
2009年01月
2008年12月
2008年10月
2008年09月
2008年08月
2008年07月
2008年05月
2008年03月
2007年12月
2007年08月
2007年04月
2007年01月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
IM’s COLUMN
IM’s COLUMNトップへ戻る
2009年01月22日(木)
美味しい建築

 今回はワインと建築のお話です。ここ数年来、欧米のワイン生産地域では、著名建築家がワイナリー建築を手がける例が散見されるようになってきました。コンセプトはいたって明瞭簡潔、ホテルを経営するワイナリーの畑まで直接行って豊かな自然ときれいな空気の中美味しい料理とワインを愉しみ、スパなども体験できてしまうというもの。今回はそのうちのひとつ、私が以前訪れたオーストリアに建つスティーブン・ホール(Steven Holl)設計のロイジウムホテル(Loisium Hotel)を紹介します。

090122-1.jpg

 敷地はウィーンの北西70kmほどに位置する小さな村のワイン畑の中。地上3階建、全82室のホテルとそこから100mほど離れたワイン販売所とカフェ、更に地下にはかつての醸造庫を利用した広大な展示空間が広がっています。ホテルは、スティーブン・ホール特有の隙間や亀裂の入った四角形やざっくりとした鉤形等様々な図形が客室を形作り、ロの字形の1階部分上に配置されていて、写真のように1階から上階がせり出しています。その他に、様々な工夫が凝らされた内部空間や客室も、旅人を楽しませてくれることでしょう。

090122-2.jpg

 ところで、オーストリアワインといってもほとんどの方にはピンと来ないかもしれませんがそれもそのはず、世界総生産量にして1%ほどのワインを更に自国でほとんど消費してしまうということですから無理もありません。ただそのオーストリアに、今回紹介したロイジウムの他にも多くの魅力的なワイナリー建築が見られるのはおそらく、1985年に発覚してこの国のワイン業界を壊滅させてしまったスキャンダル(ジエチレングリコールという糖分の一種をワインに混ぜてコクと甘みを増し、安ワインを高級ワインとして組織的に売ろうとした事件)から20年あまり苦渋の時を経て自信と誇りの復活の象徴といったところなのでしょうか。

090122-3.jpg

 そんな人々の思いが沢山詰まった面白い建築を、これまた美味しいワインと共に味わってみるのも、大都市観光とは一味違った魅力があって良いかもしれません。

(Biergarten)

 
入江三宅設計事務所
Copyright (C) IRIE MIYAKE ARCHITECTS & ENGINEERS, All Rights Resereved .